Laurie Gunst 著
1995年、Henry Holt
ジャマイカ人ギャング、そして貧しい人々の叫び
この本はタイトルどおり、ジャマイカの裏世界を描いたものである。
ジャマイカのドン、ギャング、名物警官、政治家、ミュージシャンの名前がどんどん出てくるし、ジャマイカ人ギャング集団(それをジャメイカン・ポシーという)
がどのようにアメリカで活動しているかも詳しく書かれている。
著者ガンストは西インド大学の歴史教諭としてジャマイカに赴き、これまで明かされることのなかった裏社会の声を集めてこの本を記した。
ジャマイカにおける闘争の歴史や、なぜジョージ・ヌークスらの歌う「トライバル・ウォー」(政治がらみの抗争。一種の内戦)が存在するのか、
ゲットーの人々はどのように暮らしているのかが非常によくわかる。
なぜジャマイカが「貧しく」「危ない」国だと言われているのか、その内容は非常にショッキングだ。
比較的淡々とした語り口(おそらく著者は感情的にならないよう、努めてそうしたのだろう)からはガンストの感じた絶望感や悲しみが伝わってくる。
決してこの本で得た名前や事件を軽々しく口にしないよう。
※ なおここにでている表紙写真は2003年 Canongate Books 版。
こちらはヘンリーホルト版より本が小さいが、雑誌「Small Axe」3号に掲載されていた「Requiem For Trevor」があとがきとして収録されている。
2003年5月10日
MIGHTY MULES' BOOKSTORE
(2006年6月24日編集)
この本をアマゾンで買う
日本語版はこちら