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   4月26日の 『 スター 』 では、キングストン、マクレガー・ガリーで同性愛者たちにコミュニティーからの撤退要求が出ていることが伝えられた。このコミュニティーで問題視されていたのは男性の同性愛者よりもレズビアン。ゲイは目立つ行動を避けているのに対し、レズビアンの女性たちはコミュニティー・センターをたまり場にしており、夜毎そこで抱き合ったりキスをしたりする姿が目撃されている。それが 「 こどもに悪影響を与える 」 「 マクレガー・ガリーの恥さらし 」 と住民の怒りを買ったようだ。 「 もし彼ら/彼女たちが出て行かないのなら、 “ なんらかの行動 ” に出る 」 と。 その後のレポートによると、レズビアンだと思われる女性の多くがマクレガー・ガリーを去り、コミュニティー・センターでも彼女たちの姿を見なくなったという。この記事で興味深いのは、ある住民が語っていた一言だ。
「 あいつら(同性愛者)は外国がどうのと言ってあんな風に(あからさまに)ふるまってるのかもしれないが、ここでそんなことをして許されると思っているのか? あいつらには絶対に出て行ってもらう。絶対だ 」
 彼の言葉には、「 外国は外国。ジャマイカはジャマイカ。同性愛者に対する考え方や扱いが違って何が悪い 」 という強い意志が表れている。実際世界的に同性愛者の人権を認める動きが進みつつある今、徐々にジャマイカでも同性愛者に対し寛容になってきた感も若干ある。しかし同性愛者に対する理解が少ないから、ジャマイカ人の価値観/文化が遅れているわけでも、間違っているわけでもないことは忘れてはいけない。重要なのは、その人が嫌いだからといって、そこに住む権利や好きな服を着ること、ついては生きることが否定されてもいいのか?ということではないだろうか。
 かく言うわたしも、街中でハダカに近い派手な衣装のゲイがパレードするのを見て気分がいいかと問われれば、答えはノー。女性同士が道端で抱き合ってキスしているのを直視できるか?と問われれば、やはり答えはノーだ。  しかしだからと言って彼らが住むところを追われたり、暴力を受けたりすべき、殺されるべきだとは思わない。  ただ単純に 「 アイツが気持ち悪いから 」という理由で、その人を攻撃して許されるのであれば、同性愛者でなくても 「 人と違うから 」 という理由でじぶんが被害者になりうる可能性だって十分ありうるのではないだろうか。
 嫌うのは勝手。気持ち悪く思うのも勝手。しかしそれだけの理由で人の生きる権利を奪う権利を、誰が持っているのだろう。


《 参考 》

「 Cops who rescued alleged homosexuals now under fire 」
   ( KARYL WALKER、2007年2月17日 『 オブザーバー 』 )
「 Have Jamaicans become more accepting of homosexuals? 」 
   ( 2007年2月20日 『 オブザーバー 』 )
「 Witter warns gays - 'Flaunting sexual preference may incite
  violence' 」
 
   ( Angelo Laurence and Edmond Campbell、2007年4月25日 『 グリーナー 』 )
「 Homosexuals can be 'dead right' 」 
   ( 2007年4月26日 『 オブザーバー 』 )
「 Opening the 'closet' 」 
   ( 2007年5月1日 『 スター 』 )
「 Gays will open closet 」
   ( Adrian Frater、2007年5月1日 『 スター 』 )
「 Gays will open closet 」 
   ( Dwayne Mcleod、2007年5月3日 『 スター 』 )
「 Homosexuality can seem shocking, hard to understand 」 
   ( Tara Abrahams-Clivio、2004年6月24日 『 オブザーバー 』 )

2/2

2007年5月5日 森本幸代

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