女の子は妊娠して学校をドロップアウトすることが多いので、年頃になると保護者の厳しい監視が始まります。
もともと家の手伝いをせざるをえない状況にあるので、家にいる時間が長く、外的な影響から男子よりは守られていると言えるでしょう。
なんとか10代の妊娠を避けられた女の子は、より経済力・社会的地位のある人間になるため、もしくは経済力や社会的地位のあるパートナーを得るため学校の勉強に集中することができ、男の子より就学率は高めです。
一方男の子は妊娠というハンデを背負わずにすむので、保護者の干渉も少なく、小さいころから外に出ることを許されています。
保護者も生存競争の激しい社会においてこどもが強くなることを望み、ケンカをして負けた、ケガをして泣いているぐらいでは、逆にその弱さを案じて罰せられることさえあります。
男は何がなんでも強くなり、生き残り、稼ぎを得、家を助けることが期待されているのです。
しかし男の子がストリートで学ぶのは、サバイバル・スキルだけではありません。
がんばって教育を受けてもよい職につけぬ年長の男子や、「なんとしても稼ぎを得る」ためにリスクを伴った仕事をする者、違法行為で経済力を持った男たちを男の子は間近で見て育つのです。
―― お母さんは学校に行けと言うけど、学校に行ったって無駄だ。ああやってちょっとがんばれば、自分もお金を稼げるんだ ――
そうして銃を隠すことを手伝ったり、違法行為の簡単な手伝いをして小銭を稼ぐようになります。
それをできない男は弱虫だと言われるし、お金を稼げば家計を助けることもできる。
こうして簡単な仕事を請け負うようになり、それで一人前の男に近づいているという満足感を得るようになるのです。
そうなると学校に行くのはバカらしく、ますますストリートで過ごす時間が多くなります。
加えて男の子は別のこともストリートから学びます。
それが男性性です。
歴史的にも社会的にも、経済力という重要な要素を奪われた男たちは、できるだけ多くの女性と関係を持ち、性的な強さを誇示することで自らの男性性を満たそうとしています。
よって「女に興味がないなんて男じゃない」ということを幼い頃から刷り込まれ、別段性に興味のないころから性交することを強いられているのです。
もし興味がないなどと言えばオカマ扱いされ、攻撃の対象になる。
嫌でも冷やかされれば、自分の男性性を “ 性的に ” 示す必要があるのです。
先日は15歳の男の子が、性的機能を向上させるための薬を買っているという報道がありました。
まだ学校に通っているはずのこどもが、なぜそこまでしてじぶんの男性性を性的に証明する必要があるのでしょうか。
そういう幻想を、誰が生んでいるのでしょうか。
そしてその行く末は、正しい性知識の欠如から望まない妊娠を生み、そのこどもと母親を支える必要性からますます経済力が求められるようになるのです。
その頃になると早くに学校をドロップアウトし、知識も技術もないので仕事を探そうにもできるものが限られている。
仕方なくリスクが大きくても身近なビジネスとして強盗、麻薬の密売、銃犯罪というより行為に手を染め、ますます自分を追い込んでいく悪循環になっています。
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