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   「シンコペーション:
           ラティーノ/カリビアンの文化実践」

杉浦勉+鈴木慎一郎+東琢磨 編・著  
2003年、エディマン/新宿書房      




Flash Forward

 2003年2月にエディマンから出たこの本は読む者にいろんなことを考えさせてくれる。 真っ向から頭ガチガチになると「難しい・・・」と感じることもあるだろうが、そこに書かれていることは誰にでも通じることだ。
 最近個人的に感じていること。それは均一化されているようで日本にもちっちゃいコミュニティーがたくさんあるんだな、ということ。 本当は以前から当たり前のことかもしれないが、ずっとそれに気付かずにいた。 世界中に小さなコミュニティーが存在していて、日本ではそれが表面上にあまりでていなかったがために「自分にはわからない世界」とか「オタクの集団」、 「濃いぃ人たちの集まり」と呼ばれていたのかもしれない。 しかしアンダーグラウンドという言葉に違和感を覚え始めるほど日本にも何か共通のものを介したグループ(それをここではコミュニティーと呼ぶ) が増えてきている気がする。 それらが互いに交錯したり、交じり合ったり、時に競い合い、対立しながら増殖している感じ。 ただここでいうコミュニティーとは「何か同じものが好きだ」とか「共通するところがある」という一方で、各人がそれぞれの個性と考えをもって 行動していることにも注目して欲しい。 そういったところがあえて「集団」と呼ばない理由でもある。 共有している空間というか、共存しているところもあるというか。
 「シンコペーション」はラテン、カリブを題材にそういうコミュニティーについて書かれた本ではないかと思う。 ここに例としてあげられる話は同じコミュニティーでも大きな類だと感じるくらいだ。 一般的にこれまでは「ラテン」とか「カリブ」「アンダーグラウンド」というと少数派マイノリティーのように取り上げられてきた印象も あるが、「同じ何かを介する者」というくくりがあっても、”まさに個人”という現在、それぞれの人が読んで様々なインスピレーションを得られる好機。 今回は幸運なことに編者であり著者でもある鈴木氏のお言葉を頂くこともできたので、それもあわせて読んでいただけるとよりこの本のことも理解 していただけるのではないかと思う。
Flash Forward。 この言葉に編集者原島さんはどのような思いを託されたのだろうか。

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