毎年7月、ジャマイカではサンフェス という世界的に有名なレゲエのコンサートが開かれている。
6日間に渡って行われるこのイベントは、映画にも登場したり、世界中から観光客を集める大イベントの一つ。
それに合わせて7月20日のグリーナーでは、「サンフェスは大きな収入源」と題した記事が掲載された。
その記事によると、今年は海外から約5千人のファンが集まり、航空券代・宿泊費を除いても開催地であるモンテゴベイ市には1億5千万ドル(約3億円)の経済効果があるというのだ。
同イベントのプロモーターは「海外からのサンフェス・ファンが1日に使うお金の平均はUS$500。これを単純に5千倍してもUS$250万(約2億5千万円)になる」と語っている。
これに対しジャマイカ・ホテル/観光協会の会長は前出の数字を「控えめ」だとコメント。
彼の推測では約4億円の収益がモンテゴベイにあると語っている。
つまりサンフェスで訪れた観光客が買い物、移動、食事をするだけで莫大な金額になり、それに宿泊費や航空券代を含めると、一つのイベントからモンテゴベイ(ジャマイカ)の受ける恩恵はさらに大きなものになるというのだ。
コンサート会場には飲食ブースだけでなく、アート・アンド・クラフト、ラスタグッズの売店もあり、そこで販売をする人たちのコメントも載せられていた。
「ここ数年クルーズ・シップ(カリブ海をまわる豪華客船)の立ち寄りが減ったので、サンフェスでがんばって稼ごうと思っています」
「サンフェスのおかげで独立記念日(8月6日)のごちそうが食べられるし、新学期前の買い物ができる」
地元のレストラン協会会長も、「朝・昼・夕食供に売上好調。サンフェスに感謝!」と述べた上で、「ジャマイカ料理を知ってもらう貴重な機会。これはお金には変えられない」と語っている。
(参: 7/21グリーナー、7/22グリーナー)
一方別の記事では、「ゲットーが観光業の恩恵を受けていない」として、丁度サンフェスの行われているモンテゴベイを例にあげ、その問題点に触れている。
これは最近同市で増えている犯罪の多さを指摘したもので、今年に入ってからの犯罪件数を掲載していた。
(参: 7/22グリーナー)
今年1月から現在までモンテゴベイで起きた殺人は80件、発砲70件、強盗117件と去年を上回る数字で、この現実が観光業に与える影響を懸念しているというわけだ。
つまり犯罪の半数以上がゲットーで起き、犯罪者の多くがゲットーの住民として、「彼らは観光業の恩恵を受けていないから犯罪の与える影響に無頓着なのではないか」という理論。
これに対しホテル・観光協会は「ホテル従業員の半分がゲットー住民。ゲットーの人が観光業から何も得ていないと思うのは間違い」だと反論している。
いずれにしてもホテルなどの観光施設で働いて得る給料が十分なものかとか、観光地の住民全員が観光業から恩恵を受けているかというのはさておき(この問題はまた別の機会に)、
今日は様々な観光開発のかたちについて考えていきたいと思う。
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